暇人日記

毎日が暇です。

大統領の理髪師

ソン・ガンホが主演なので前からみたいと思っていた映画。DVDがレンタルされていたので借りてきた。

時代は50年代から70年代で、ちょうど朴大統領政権の頃。ソン・ガンホ演じる街の理髪師が突然大統領専属となり、権力に翻弄される姿が描かれる。
この時代は漢江の奇跡といわれる急激な経済成長をとげたが、圧政のもとで一般庶民にとってはつらい時代でもあった。コミカルタッチなので重苦しくなることはないが、逆に権力のバカらしさが強調される。下痢をしているだけで逮捕されるような理不尽なことが当たり前だったのだろう。

主人公の子供が韓国社会の成長を象徴している。四捨五入による不正選挙で生まれ、軍政下の拷問により足が不自由になり、大統領の死により歩けるようになる。

 ソン・ガンホは悲痛な役柄だが、つらさと笑いの両方をうまく表現していて、あらためていい俳優なだと思った。

シルミドといいいこの映画といい、以前ならタブーとされたテーマを取り上げる映画がぞくぞくとつくられている。韓国映画から目がはなせない。

大統領の理髪師 [DVD]

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