暇人日記

毎日が暇です。

京義線

映像がとてもきれいだ。チョン・ジヒョンのイル・マーレを思い出してしまった。話としてはそれほど起伏があるわけではない。ふたりの主人公の内面を表現する演技が見所。
南北をつなぐ京義線が舞台なので、北と南の関係を象徴した設定にしてあるのかと思う。大学院生のソン・テヨンは韓国の象徴。大学教授の娘でドイツ留学で先輩と不倫関係に陥る。なに不自由のない生活の中での、贅沢に見える悩みに苦しむ。一方、キム・ガンウは貧しい家庭から鉄道の運転手になる。生活は決められた時間に沿って運行する電車のように余裕がない。交流のあった女性の飛び込み自殺に遭遇し苦しむ。食糧難から身近な人間がいつ死んでもおかしくない北朝鮮の状況だ。ふたりは終点駅のホテルで悩みを語り合う。お互いの悩みは共有できるが、それ以上の進展はない。同じ民族でありながら統一まではたどりつけない南北の関係そのもだ。
インタビューを受けるソン・テヨンは雰囲気が全然違っていた。まるで別人のようだ。




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