まるで舞台劇を見ているような映画。マンションの一室で繰り広げられるハチャメチャな展開。セリフが次から次へと機関銃のように飛び出してくるので、最後まで飽きない。
この4人家族は相当に変は人たちなのだが、見方によればそれぞれの役割をきちんと果たしている。父親は一家の中心だし、母親はそれをしっかりと補佐している。息子は適当に反抗的だし、かなり奔放な娘も家を起点に動いている。どこにでもあるような家庭だ。交わされる会話も、その場面に応じたあたりまえのもの。ただ、常識的なモラルがないだけ。あるのはお金に対する欲望である。
貧乏から抜け出すために上を目指すというのが当時の世相なのだろう。それがこうも人間を醜くしてしまう。風刺ものとしては傑作といえる作品。
- 出版社/メーカー: 角川映画
- 発売日: 2005/09/23
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 121回
- この商品を含むブログ (60件) を見る